妙義山 丁須の頭&ロープワーク講習
2023年11月19日に、妙義山 丁須の頭&ロープワーク講習を開催しました。アルプスの山々には雪の便りが届き、徐々に厳しくなるこの時期は、ようやくヒルがいなくなった妙義山がヒルに怯えることなく楽しめるようなります。
旧国民宿舎 裏妙義 集合・出発
スタートは旧国民宿舎からです。この日は天気が良かったというのもありますが、駐車場に車が溢れかえっていました。もう少し時間が遅ければ停められなかったかもしれません。
国民宿舎からは少し林道を歩き、籠沢コースへと進みました。
木戸壁周辺でロープワーク講習
籠沢コースに入り30分ほど歩くと木戸壁というクライミングスポットがあります。ですが今回はそ戸でクライミングはせずにその周辺でロープワークの基礎講習、懸垂下降の練習などをおこないました。
始めのうちは傾斜のない、安全なところで形をしっかり覚えます。懸垂下降の支点を2つほど作ってひたすら懸垂下降練習をしました。
最初はぎこちなかった、参加者たちですが回数を重ねるごとにこなれてきたので急斜面へ!
ここでも2~3回懸垂の練習をしていざ丁須の頭に向かいます。
木戸壁~丁須の頭へ
木戸壁を過ぎると大きな岩場を越えたり、鎖場があったり…
アスレチック感満載のルートがしばらく続きます。11月も中旬というのにこの日はとても暖かく、歩いていると汗が噴き出てくるような気温。
レイヤリングで調整しながらぐんぐん標高を上げていきます。
そして、稜線周辺まで行くと傾斜は一気にきつくなり&落ち葉地獄です。
足元の落ち葉で岩なのか土なのかわからない…
そして岩の上に積もった落ち場が滑るのなんのって。実はここが一番の核心ポイントだったかもしれません。しかし、まだ登りは100歩譲っていいとしても下山が思いやられます。
そして、落ち葉の積もったルンゼを越えてからもしばらく1ミスも許されないようなトラバースや、急峻な岩溝登りなど飽きさせません!
そしてついに丁須の頭が姿を現します。ものすごい存在感‥‥
というほどではありませんが、ネットなどでもよく見かけるハンマーヘッドが特徴的ですよね!
丁須の頭の基部までも鎖があるものの、滑りやすい傾斜のある岩なので慎重に登ります。
こっちから見ると…単なる岩峰ですね(笑)
今回のメインイベントは、この丁須の頭に登り上から懸垂して降りるというミッションです。
怖いポイントは、
1.丁須の頭への登り
鎖はついていますが…鎖を掴んで登り、足元は切れ落ちてるので高度感抜群です。参加者のみなさんに何かあったらいけないので万が一に備えてロープで確保しながら登ってもらいました。
2.懸垂を始めるポイント
いきなり切れ落ちている形になるので体を外に投げ出す瞬間がめちゃくちゃ怖いです。でもここでは制動手さえ離さなければ大丈夫!下でもバックアップでロープを持ちながら備えます。
3.空中懸垂
岩を少し降りると最後の数mは空中懸垂になります。ロープだけを信用して下るので信用できないとかなり怖いです。しかし、信用できてしまえばかえって普通の懸垂よりロープ操作は簡単なので楽しいです。
怖い怖いと言いながら…みんな楽しそうにやっていました。
全員、登って下って。本日のメインイベントは終了です。
なんだかんだいい時間になってしまったので下山します。
稜線からは周辺の山々がとてもきれいに見えました。
しかし、この日は終日雲が出ることもなく最高の天気でしたね!
丁須の頭~下山
さて、後は下山だけですが、下山中の事故が圧倒的に多いので気を抜かず慎重に下っていきます。そして…あの落ち葉地獄が嫌だなぁ…
案の定、落ち葉地獄は滑るし、足元わからないし、肉体も精神も削がれます。
でも、ここを過ぎてしまえばあとは少しの鎖場があるものの基本的にはテクテク歩けるのでルーファイだけ気を付けながら下っていきます。
稜線の方は紅葉は終わっている感じでしたが、中腹以下はところどころ紅葉も残っていて癒されながら下山します。
全員での集合写真を撮り忘れてしまたので、下山してからみんなでパシャ…
少し薄暗いせいかピンボケしているのはご愛敬!
皆さんは、しっかり学んでいただき、無事に丁須に登って懸垂して…相当楽しかったようです。
今後もこのようなロープを使う講習会を定期的に開催していきたいと思います。