【重要】HPリニューアル時におけるメール送受信について→

登山道場のレベル表記について

目次

新レベル表記の目的

2025年2月以降、順次新レベル表記にて運用を開始いたします。
ツアー・イベントによっては旧表記がございますのでご了承下さい。

これまでのレベル表記には、漠然としていて分かりにくい点や、技術と体力のレベルが区別されていないなどの課題がありました。
また、信州をはじめとする各地域のグレーディングマップとの整合性が取りにくく、世間一般の認識との共通理解も困難でした。

そこで、新しいレベル表記への移行を通じて、これらの問題点を解決することを目指します。
具体的には、各都道府県の山のグレーディングマップとの整合性を持たせ、体力レベルと技術レベルを明確に区別します。これにより、参加者が自身の能力と照らし合わせて、ツアーへの参加可否を容易に判断できるようになります。

この刷新により、より明確で実用的なレベル表記を実現し、参加者の安全性向上と満足度アップにつなげることを目指します。

体力レベルの目安

※ 行動時間には休憩時間は含まず、歩行をしない時間も含まないものとする。

体力レベル:1

  • 1日の最大行動時間:4時間程度
  • 歩行ペース:コースタイム×1.3倍程度の行程 日帰り登山に限る

体力レベル:2

  • 1日の最大行動時間:6時間程度
  • 1日あたりの平均行動時間(宿泊を伴う場合):5時間程度
  • 歩行ペース:コースタイム×1.2倍程度の行程 1泊以内の登山に限る

体力レベル:3

  • 1日の最大行動時間:8時間程度
  • 1日あたりの平均行動時間(宿泊を伴う場合):6時間程度
  • 歩行ペース:コースタイム×1.1倍程度の行程 2泊以内の登山に限る

体力レベル:4

  • 1日の最大行動時間:10時間程度
  • 1日あたりの平均行動時間(宿泊を伴う場合):8時間程度
  • 歩行ペース:コースタイム×1.0倍程度の行程 2泊以上の登山もあり得る

体力レベル:5

  • 1日の最大行動時間:12時間以上
  • 1日あたりの平均行動時間(宿泊を伴う場合):10時間以上
  • 歩行ペース:コースタイム×0.8~1.0倍程度の行程 2泊以上の登山もあり得る

技術レベルの目安

※ 信州 山のグレーディングの技術的難易度に準ずる(A~E)
※ 積雪・残雪期は自動的に1ランク上のレベルにスライドする場合があります

技術レベル:A

  • 登山道は概ね整備済
  • 転んだ場合でも転落・滑落の可能性は低い
  • 道迷いの心配は少ない
  • 最低限の登山装備は必要

山の例:高尾山、霧ヶ峰、北横岳

技術レベル:B

  • 沢、崖、雪渓などの通過がある
  • 急な登り下りがある
  • 道が分かりにくい箇所がある
  • 転倒すると転落・滑落の可能性がある
  • 登山経験と地図読み能力が必要

山の例:木曽駒ヶ岳(千畳敷)、鹿島槍ヶ岳(扇沢)、常念岳(一ノ沢)

技術レベル:C

  • ハシゴ・くさり場、雪渓、渡渉箇所がある
  • ミスすると転落・滑落の危険がある
  • 案内標識が不十分な箇所もある
  • 地図読み能力とハシゴ・くさり場通過の身体能力が必要

山の例:槍ヶ岳(上高地)、白馬岳(猿倉)、甲斐駒ヶ岳(北沢峠)

技術レベル:D

  • 厳しい岩稜や不安定なガレ場がある
  • ハシゴ・くさり場、藪漕ぎ、雪渓、渡渉箇所がある
  • 地図読み能力、岩場・雪渓通過のバランス能力と技術が必要

山の例:西穂高岳(上高地)、不帰キレット縦走、八峰キレット縦走

技術レベル:E

  • 緊張を強いられる厳しい岩稜の登下降が続く
  • 転落・滑落の危険箇所が連続する
  • 深い藪漕ぎを必要とする箇所が連続することがある
  • 高度な地図読み能力、岩場・雪渓通過技術、判断力が必要
  • ロープ使用が必要な箇所もある
  • 世間一般的な一般道に限る

山の例:大キレット縦走、穂高縦走(前穂高~北穂高)

登山道場独自のレベル表記

技術レベル:R

  • ロープを扱うカテゴリ
  • 登山の経験・熟練度は問わない
  • 岩場であるがロープで確保するため比較的安全が担保される

ルート例:各岩場での講習会、クライミング体験 など

技術レベル:X(X-、X、X+の3段階)

  • バリエーションルートやアルパインクライミング
  • 緊張を強いられる厳しい岩稜の登下降が続く
  • 転落・滑落の危険箇所が連続する
  • 深い藪漕ぎを必要とする箇所が連続することがある
  • 高度な地図読み能力、岩場・雪渓通過技術、判断力が必要
  • ロープ使用を前提としたルートでロープワークが必須の場合もあり
  • ロープを使わずに危険個所を通過する可能性もある
  • X-はレベルEより簡単なルートもあります。
  • X+はクライミング経験が必要なルート

ルート例
X-:大同心ルンゼ(八ヶ岳)、阿弥陀 南稜(八ヶ岳)
X:北鎌尾根(槍ヶ岳)、源次郎尾根(剱岳)、北穂高岳 東稜など
X+:前穂高岳 北尾根、小槍登攀(槍ヶ岳) など

レベルの表記例

槍ヶ岳ツアー 2泊3日
レベル:3C
(上高地~槍沢ロッジ(泊)~槍ヶ岳山荘(泊)槍ヶ岳 ピストン)

八ヶ岳・赤岳ツアー 1泊2日
レベル:3C(美濃戸~赤岳鉱泉(泊)~赤岳~美濃戸)

鹿島槍ヶ岳ツアー 1泊2日
レベル:4B(扇沢~冷池山荘(泊)~鹿島槍ヶ岳~扇沢)

燕岳ツアー 1泊2日
レベル:2B(中房温泉~燕山荘(泊)~燕岳~)

2025年1月以前のレベル表記

レベル:Ⅰ
入門 未経験者可:どなたでも参加できます。高尾山・六甲山など 装備:スニーカーでも参加可能

レベル:Ⅱ
レベルⅠ修了者または同等以上の経験・技量を有する方 登山経験者、鎖場での登降ができる方
コースタイムの1.2倍以内で1日標高差800m登れる方

レベル:Ⅲ
三点支持できる方、コースタイムの1.2倍以内で1日標高差1200m登れる方 レベルⅡ修了者または同等以上の経験・技量を有する方。

レベル:Ⅳ
アルプス縦走ツアー等:縦走登山経験者 レベルⅢ修了者または同等以上の経験・技量を有する方。

目次