登山道場の歩き方の考え方

山での歩き方と街中での歩き方の違いについて

みなさん、山での歩き方と街中での歩き方って違うって知ってましたか?大半の方は同じ歩き方をしていると思います。

大股で後ろ足で推進力を得てサッサカ、サッサカ歩く感じで歩いていませんか?

でも山って、斜度が急な場所もあれば舗装されている場所なんて登山口周辺だけで限定的だし、岩がゴツゴツしているところもあれば、ザレているところもある。一歩間違えればそのままあの世行き…そんな場所だって珍しくありません。街中の条件とは全くことなるので歩き方も変わってきます。

登山技術は歩きに始まって歩きに終わる…

たかが歩行、されど歩行…歩行技術はとても単純でシンプルな技術ですがしっかりとした山での歩き方ができると、いろいろな場面でメリットを感じられ、登山人生がハッピーなバラ色なものになります。

山の歩き方は省エネ

山の歩き方は何といっても省エネです。そりゃそうですよね。登山は最初から最後までずっと歩かなければならないので省エネで歩かないと体力が持ちません。

省エネになるという事は、通常の歩き方と比べてより長く歩くことができます。また、街中で歩くよりペースはゆっくりかもしれませんが、歩いては立ち止まって、また歩いては立ち止まってという事がなくなるので結果的に早く目的地まで到達することができるようになります。

歩行技術がしっかりできると事故が減る

歩行技術がしっかりできると転倒や転落のリスクが減り、事故が減ります。山岳事故の転倒・滑落は道迷いに並ぶ多い事故原因で山岳事故全体の3割を超えてきます。

また、転倒・滑落の8~9割は歩行技術さえしっかりしていれば防げる事故ともいえるでしょう。

山で危なっかしい歩き方をしている人が多いのも現実です。例えば穂高周辺の岩稜帯などでもそういう登山者をよく見かけます。あの状況を見てしまうと事故が起こってしまうのも必然…とも感じてしまいます。当然経験も必要ですが歩き方を知り、足の置き場、重心の位置などのコツを掴むだけでもその結果は大きく変わってきます。

歩き方が変われば膝の痛みが改善される!

登山中、特に下山で膝が痛くなる方がとても多いと思います。「加齢で膝の軟骨が減って…」そういった原因も当然ありますが、下山中の膝の痛みの大きな要因は歩き方です。

特に、下山で踵着地をしている方は要注意です。皆さん、硬い地面の上(フローリングやアスファルト、コンクリートの上など)でその場で軽くジャンプして踵で着地してみてください。膝にドンドンという衝撃が走るはずです。次にフラットやつま先側から着地をしてみてください。

この明らかな違いを感じていただけるものと思います。踵着地で下山するという事はこういう事です。登山をしていると踵着地の方が圧倒的に多いです。これでは膝が痛くなるのは目に見えています。

下山の歩き方について解説をした動画です。膝の痛みについても触れていますので参考にどうぞ!

山の歩き方を知りたい方は登山道場へ…

登山道場の歩き方講習はもちろんですが、各種ツアーなどでも参加者の方には歩き方を丁寧に指導させていただいております。歩き方講習では全行程を通じて歩き方に注意しながら歩くのでその効果は覿面です。

  • 下山で膝が痛くなる
  • 登りがしんどい
  • 下山が苦手

そんな方は是非、登山道場の講習にご参加いただき山での歩き方を覚えていってください!

雪上歩行についてはyoutubeで紹介していますので是非ご覧ください!

フラットフッティング(歩き方は雪がなくても要領は同じです)

斜登高/斜下降

直登/直下降、キックステップ